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Patient Guide

ニキビ・ニキビ跡の教科書

ファンデーションを重ねても、赤みが透ける。洗顔も化粧品も見直したのに、変わらない——ニキビの悩みには、そんな行き止まりのような感覚を抱く方も少なくありません。やみくもにケアを足す前に、まず仕組みを知ることから。このページでは、ニキビとニキビ跡の成り立ち・タイプ・治療の考え方を、一般的な医学情報にもとづいて、できるだけ平易にまとめました。読み終えるころに、ご自身の悩みに「当たり」が付き、次の一歩を選びやすくなることを目指しています。

01 Mechanism

ニキビの、はじまり

朝、鏡の前で見つけたそのニキビは、突然できたように見えて、実はもっと前から静かに始まっています。出発点は、毛穴の出口で角質がはがれにくくなり、皮脂がうまく排出できずに溜まりはじめる「微小面皰(びしょうめんぽう)」。まだ見た目にはほとんど分からない、詰まりの芽のような段階です。

そこに皮脂の増加やアクネ菌の増殖、炎症が重なると、白ニキビ・黒ニキビから、赤く腫れたニキビへと進んでいきます。一般に、ニキビは「毛穴の詰まり」「皮脂の増加」「アクネ菌」「炎症」という複数の要因が悪循環して起こる、と考えられています。

この見方に立つと、大切なことがふたつ見えてきます。ひとつは、いまあるニキビだけでなく、まだ見えない「次のニキビの芽」までを視野に入れること。もうひとつは、炎症を長引かせないこと。炎症が深く強くなるほど、跡(瘢痕)が残りやすくなるとされているためです。

02 Types

タイプを知る

ひとくちにニキビと言っても、白いポツポツのまま止まっている段階と、赤く腫れた段階とでは、状態が大きく異なります。ご自身の肌がいまどのあたりにあるか、照らし合わせながらご覧ください。おおまかには、次のような流れで進むとされています。

段階状態
白ニキビ(閉鎖面皰)毛穴が閉じたまま皮脂が溜まった、白っぽい小さな盛り上がり。触るとザラザラ・ポツポツしますが、まだ炎症はありません。
黒ニキビ(開放面皰)毛穴が開いて、中身が空気に触れて黒く見えるタイプ。黒いのは汚れではなく、酸化によるものとされています。
赤ニキビ(丘疹・膿疱)詰まりを土台にアクネ菌が関与し、炎症が起きた段階。赤いブツブツや、膿をもったものがこれにあたります。
硬いしこり(結節・嚢腫)皮膚の奥に硬いしこりや大きな膿だまりができる、重いタイプ。跡を残しやすいとされ、早めの受診が勧められます。

ニキビ自体は落ち着いても、跡だけが残ることがあります。この跡も、性質の違いで大きく分かれます。残っているのが赤みか、茶色い色ムラか、へこみかによって、対処の考え方が変わるためです。

跡のタイプ特徴
赤み(炎症後紅斑)炎症が引いたあとに、しばらく残る赤み。一過性のことが多いとされています。
茶色い色ムラ(炎症後色素沈着)赤みが引いたあとに残る茶色。主に表皮のメラニンによるもので、深い炎症では薄くなるまで半年〜1年以上かかることもあるとされます。
へこみ(萎縮性瘢痕)クレーターのように凹んだ跡。細く深い型、縁のはっきりした型、なだらかな起伏の型に分けられ、真皮の組織が失われた状態とされています。
盛り上がり(肥厚性瘢痕・ケロイド)逆に、修復の過程で組織が過剰にできて盛り上がるタイプ。体質も関与するとされています。

なお、ニキビにそっくりでも、実は真菌(カビ)やニキビダニなど、別の原因によるものが混ざっていることがあります。市販のニキビ薬で改善しない、見た目や出る場所が典型的でない——そんなときは別の病気の可能性も考える必要があり、見分けに検査が必要なこともあります。ここでの分類は「ご自身がどのあたりか」の目安にとどめ、正確な見分けは診察でご確認ください。

03 Approach

治療の考え方

「これさえやれば、すべてよくなる」という一手は、残念ながらないとされています。ニキビは複数の要因が絡み合って起こるため、1種類の薬や施術で全部に同時に効かせることは難しく、詰まりを正すもの・菌や炎症を抑えるものを組み合わせて考えるのが一般的です。

時期によっても、主役は変わります。赤みや膿が目立つ急性炎症期(おおむね最初の3カ月)は炎症を抑えることを優先し、落ち着いたあとの維持期は、目に見えない詰まりに働きかけて再発を防ぐ——という組み立てが基本とされています。なお、抗菌薬は炎症のある赤ニキビに使う位置づけで、詰まりだけの段階には使わないのが原則とされ、漫然と長く続けることは耐性菌の観点からも勧められていません。

ニキビ跡は、「色の問題」か「凹凸の問題」かで、治療の系統が大きく分かれます。

つまり、治療選びの軸は「どの層・どの深さで、何が起きているか」。同じ「ニキビ跡」でも、向いているとされる治療はまったく違うことがあります。また、まず保険適用の標準治療(塗り薬・内服)が基本とされ、自費のレーザー・光・ピーリングなどは、標準治療で十分な効果が得られない場合や実施できない場合、あるいは標準治療では届きにくい凹みなどに対して検討される選択肢であり、はじめから第一選択になるわけではないとされています。なお、当院の施術はすべて自由診療です。当院では、肌の状態を拝見し、いま何がどの深さで起きているかを確かめたうえで、選択肢をご提案します。大切なのは、施術を選ぶことよりも先に、この「見極め」だと考えています。

04 Daily Care

セルフケアと注意点

よかれと思ったケアが、かえって悪化につながることがあります。まじめにケアを続けてきた方ほど、心当たりがあるかもしれません。努力が足りないのではなく、向きが合っていないだけ、ということが少なくありません。一般に、次の点に気をつけるとよいとされています。

セルフケアは、治療の効果を支える土台です。焦らず、肌に負担をかけない習慣から整えていきましょう。そのうえで、繰り返す炎症や残ってしまった跡のように、セルフケアだけでは届きにくい部分もあります。そうした部分は、医療が担う領域と考えられています。

当院の対応施術

当院では、ニキビ・ニキビ跡に対して、働きかける深さや系統の異なる選択肢をご用意しています。ここまでお読みになって「自分はどのタイプだろう」と迷われたなら、それはごく自然なことです。どれが合うかは肌の状態によって異なるため、診察で拝見したうえでご提案します。

上記の各施術の回数・間隔・ダウンタイムの目安は、トップページの「ニキビ・ニキビ跡」パネルでご覧いただけます。このほか、肌の状態により、ピコフラクショナル(レーザーを点状に照射して肌の生まれ変わりを促す系統)やピーリング系(浅い層に働きかけて角質の入れ替わりを促す系統)をご提案することもあります。詳細は診察時にご案内します。

気になる施術が決まっている方はWEB予約から。「どれが合うのか、まだ分からない」という段階のご相談も歓迎です。迷うときは、ご予約の前に公式LINEでお気軽にご相談ください。

FAQ

よくあるご質問

白ニキビ・黒ニキビと赤ニキビは、何が違うのですか?
一般に、白ニキビと黒ニキビは炎症を伴わない「毛穴の詰まり」の段階で、黒く見えるのは汚れではなく中身の酸化とされています。そこにアクネ菌が関与して炎症が起きると、赤く腫れたり膿をもったりする赤ニキビに進みます。詰まりの段階でケアしておくことが、赤ニキビや跡を防ぐことにつながるとされています。
ニキビ跡の赤みや茶色い色ムラは、薄くなりますか?
一般に、炎症が引いたあとの赤み(炎症後紅斑)は一過性のことが多いとされます。茶色い色素沈着は時間とともに薄くなることが多い一方、深い炎症では半年〜1年以上かかることもあるとされます。外用やピーリング、成分の導入などが補助に用いられることがありますが、まず新しい炎症を作らないことと、日焼け対策が基本とされています。経過には個人差がありますので、診察でご相談ください。
ニキビ跡のへこみ(クレーター)は、セルフケアで戻せますか?
一般に、深く凹んだ跡は真皮の組織が失われた状態で、塗り薬やセルフケアだけで元の状態に戻すことは難しいとされています。真皮に届いて組織の再生を促す系統の治療が検討されることがありますが、へこみの型によって向くとされる治療が異なるため、まず診察で状態を確かめることをお勧めします。
洗顔は1日何回がよいですか? しっかりこすったほうが治りますか?
一般に、洗顔は1日2回が推奨されています。回数を増やしたり強くこすったりすることの効果は確立しておらず、むしろ悪化の原因になりうるとされます。スクラブの有効性も確立していないとされています。ぬるま湯でよく泡立て、やさしくなじませて丁寧にすすぐのが基本です。
ニキビ肌にも、保湿や日焼け止めは必要ですか?
一般に、皮脂が多い肌でも保湿は必要とされ、特に治療で乾燥しやすい時期は積極的な保湿が勧められています。「ノンコメドジェニックテスト済み」の製品が選ぶ目安になります。また、日焼けはニキビを悪化させうるため、日焼け止めも大切とされています。近年は皮脂の多い肌でも使いやすい製剤が増えているとされます。
市販のニキビ薬で治らないときは、どうすればよいですか?
まず、市販薬で思うように改善しないからといって、ケアの仕方が悪かったとは限りません。一般に、ニキビに見えても、実は真菌やニキビダニなど別の病気であることがあり、見分けに検査が必要な場合もあります。市販薬で改善しないときは、自己判断を続けず受診が勧められます。保険適用の標準治療(塗り薬・内服)という選択肢がある点も知っておくとよいとされています。当院では自由診療の選択肢の中から、状態に合わせてご案内します。

記載の施術はすべて自由診療(保険適用外)です。効果には個人差があり、主なリスク・副作用は診察時にご説明します。一部、国内未承認の医療機器・医薬品を含みますが、医師の判断のもと使用しています。掲載内容は一般的な医学情報であり、診断に代わるものではありません。気になる症状がある場合は、医師の診察をお受けください。

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